概観
想像してみよう:自分の故郷を離れ、仕事がまだ見つからない状態で、都会の苦しい生活に行くことを。
想像してみよう:あなたは移民なので、自分の娘が学校に行けないことを。
想像してみよう:出生証明書を持ってないので、あなたの息子が入学できないことを。
想像してみよう:毎晩あなたの家族が帰って休むところは、病院であることを。そこは無料であるから。
驚くべして、その事実が存在している。現在、11,000名を越えるストリートチルドレンがホーチミン市で働き、住んでいる。ほとんど毎晩疲れていて、お腹がへっている状態で家に帰る。社会悪に巻き込まれ、そこから退出するチャンスが少ない。栄養失調で、教養やヘルスケアに欠ける子ども達が、生きていくためにとても若い時から苦労しなければならない。貧困の輪の中で、その子たちの両親が生きてきた人生と、自分と自分の将来の子供たちの人生が、また同じように巡ってくる。
その状況を憂い、社会のシステムの渦に巻き込まれた子供達を集めるために、1984年にTran Van Soi氏 がストリートチルドレン友の会(FFSC)を創立した。宗教、民族を問わず、全ての子供たちは国民であり、生きる権利と尊重してもらう権利を持っているという目標を持って。
ストリートチルドレン友の会は、教育の力を信じている。一人の子どもに十分な教育を与えることができれば、その子は残酷な運命から逃れられる。私たちの目標は、ストリートチルドレンを助けるだけでなく、子供達がストリートチルドレンにならないようにすることである。孤児や家を持たぬ子供たち、劣悪な環境にいる子供たちを育て、世話をする寄宿舎を運営するだけではなく、適切な教育を受けられるように、クラスを開設している。知識と人格を、包括的に育てられるようにする。子供にとっての教育の大切さを、保護者達に認識させ、家庭や子供をケアするスキルを身につけてもらうクラスも行う。このように、私たちは経済的に恵まれない子供たちが、社会悪に巻き込まれないような活動を行っている。
初めは小さいセンターから始まったストリートチルドレンへの援助活動。約30年経った現在、FFSCは7ヵ所の能力開発センターを持ち、1つの社会事業を展開するまでになった。現在、ホーチミン市内で1,000名を越える子供たちや家庭のケアを行っている。ただ、私たちの努力は市内に住んでいる恵まれない子供たちの数に比べれば、まだまだ充分ではない。私達の目的を達成するために、また活動を継続していくために、遠くの方々からでも、個人・組合・組織を問わずご支援、ご協力をいただければ幸いである。
ヴィジョン
FFSCでは
―こどもは一人一人が尊重さなければならず、価値のある人間である
―元気で幸せなこどもは、家族・社会に溶け込み、積極的な人生を送ることができると考えています。
使命
ストリートチルドレンに以下のようなケアサービスと教育の場を提供し、社会秩序や良識を教えます。
― 子どもに学校に行くチャンスを与え、健康を管理し、自ら様々な活動に 参加できるように導く
― ストリートチルドレンの家族にも、教育と、子どものケアの大切さを教える
― 根本的な生活を改善するため、一つの方法として家庭サービスを提供する
― 将来、家族や共同体・社会に溶け込んで生きていけるように、家を持たぬ孤児に住居を提供する
基本的な価値観
責任
私たちは現状を把握し、公開します。スタッフ、ボランテイア、 後援者を問わず、人と人との繋がりとして相互に緊密な関係を築きます。
協力
組織、会社や個人の方々からご協力をいただければ幸いです。いつもあなたのご寄付に感謝し、大切にいたします。
シェア
私たちがやっていることは、子どもが生きるのに必要な「もの」を与えるだけではありません。愛情、思いやり、そして励ましも与えています。
緊密な関係
世界中からの援助や、私達の活動への関心を歓迎します。私たちの使命を遂げるために必要なご意見を受け入れます。
貫徹
使命を果たすまで、たとえ困難が立ちはだかっても私たちはくじけません。全ての子どもがケアを受けられ、真の人間になれるように、その使命を追い続けていきます。
主な活動
教育と娯楽を通しての教育(写真付き)
-公立の学校に行けない子ども達に対して、FFSCでは無料クラスで小学校の勉強内容を教えています。
-公立の学校や大学に通ってはいるものの、学費に困っている子ども達にFFSCは学費や基本的な生活費を補助します。
-創造力や必要なライフスキルを育てるために、グループ活動や娯楽を通しての教育活動を行います。
ヘルスケアとライフスキル
医師・歯科医ボランティアの方々に、健康診断や歯のケアを行ってもらっています。子ども達とその保護者に対して、教師とボランテイアによる健康・生きがい・ライフスキルについての学習セミナーを行っています。
寄宿児童のケア
FFSCは、貧しく頼るところのない孤児が家族や社会に溶け込めるまで、住居や学習に必要な文房具を支給します。
社会事業
FFSCの活動資金源として、ゲストハウスの経営及び縫製工場の運営を行っていますまた、生活に困っている女性たちの手で作られた縫製品や刺繍製品を販売しています。収益金は全額FFSCの活動に充てられます。
歴史
1984年―2004年 | チャン バン ソイ氏が会長として、ストリートチルド友の会(FFSC)を創立 |
1984年 | 最初の能力開発センターを、ホーチミン市の25タック ティ タン 1区で開設 |
1989年 | 施設を拡大し、別の能力開発センターを27A/1 グエン フー カン タンディン地区 1区に開設 |
1991年 | 76 キューフォー 1, トゥティエム地区, 2区にてトゥーティム能力開発センターを、265A レダイハン 15地区 11区にてフートゥ能力開発センターをそれぞれ開設 |
1992年 | 5ヵ所目のファンヴァンハイ能力開発センターを、ビンチャン区で開設 |
1993年 | 204/39 13番通り 26地区 ビンタン区に事務所を設立 |
30B/1, Hiep Binh Chanh ward, Thu Duc distビンチュウ能力開発センターをで開設した。 | |
A8-11,キューフォー 8, レミンスアン地区, ビンタン区にて、レミンスアン能力開発センターを開設 | |
1994年 | 24/9 50番通り ビンフン地区 ビンタン区にて、ビンフン能力開発センター開設 |
No.77 キューフォー 5, フック ロン B地区 9区にて、タンフオン能力開発センターを開設 | |
タンディン能力開発センターが、ストリートチルドレン友の会から分離 | |
1995年 | ストリートチルドレン友の会の事務所は140/97(現在は140/4) ボー ティ サウ 8地区 3区であるここはソイ氏の家であり、ストリートチルドレン友の会の活動の事務所として提供された
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1997年 | ホーチミン市カトリック団結委員会の傘下で能力開発クラス、職業訓練クラスと児童寄宿舎を持ち、活動することを認められる |
30B/1, ヒェップ ビン チャン地区トゥドゥック区で活動開始 | |
1998年 | タンフー能力開発センターをタンフー区に開設2000年 分離 |
2001年 | 27/9 キューフォー 1, ビントー地区 ドゥードゥック区にて、ビントー能力開発センターを開設 |
2002年 | ビントー能力開発センターはストリートチルドレン友の会から分離 |
2003年―2004年 | ファンヴァンハイ能力開発センターとレミンスアン能力開発センターは、地方改革のため1年間で活動を中止 |
2005年―現在 | シスター レ ティ タオ ストリートチルドレン友の会の会長に就任 |
2005年 | 2287(現在は3153/24)ファン テ ヒエン7地区 8区にて、ビンアン能力開発センター開設 |
15 トゥ ス-ン 7地区, 3区にて、トュスオン能力開発センター開設 | |
2006年 | ビンフン能力開発センターは自己運営能力を持ったので、ストリートチルドレン友の会から分離 |
製品工場発展 | |
レミンスアン能力開発センターのクラスを中止したが、地方の政策に沿う奨学金支給は続けているレミンスアン能力開発センター長、ファンヴァンハイ能力開発センター活動責任者兼任 | |
2007年 | 69 ファン フイ イック15地区 タンビン区にてドッコム ホープ開設 |
2008年 | タンフオン能力開発センターのクラスを中止したが、地方の政策に沿う奨学金支給は続けている |
2009年 | 事務所に、社会活動の資金を募ることとボランティアのための住居を提供する目的で、ゲストハウスを併設 |
2010年 | 製品工場 3153/4 ファン テ ヒエン 6地区, 8区に移転 |
2011年 | トュスオン能力開発センターと ドッコム ホープは自己運営能力を持ったので、ストリートチルドレン友の会から分離 |
2013年 | ストリートチルドレン友の会の製品工場を、「社会事業」に名称変更 |